e笑顔通信(^_^)

 Vol.381   7月10日号

 ☆  今週の一言(^o^)/  

   
 たった一人の思いから

 世界は変わり始める!

     By 小野英範 

 

  ☆  今週の税情報

  法人税における海外渡航費の取扱い

 

「問」

  法人が、役員や従業員の海外渡航に際して旅費を支給する場合、その支給する

 全額が法人税法上の損金として経理することが認められるのでしょうか。

  また、仮にその海外渡航日程に法人の業務とは関係のない観光のための日程が

 含まれている場合は、法人税法上どのように取り扱われるのでしょうか。

「答」

  ご相談の海外渡航旅費を法人税法上の損金として経理するためには、その法人

 の役員等の海外渡航が法人の業務遂行上必要なものであることが必要です。また、

 その海外渡航旅費については、そのうち渡航のため通常必要と認められる部分の

 金額に限って、法人の損金として経理することができます。

  また、法人の役員等が海外渡航をした場合において、その海外渡航期間中に法

 人の業務のための日程と観光のための日程が含まれている場合には、その海外渡

 航費のうち観光のために要した費用として合理的な方法により計算した金額は、

 その法人の役員等の給与とされます。

  なお、海外渡航の直接の動機が特定の取引先との商談、契約の締結等法人の業

 務の遂行のためであり、その海外渡航を機会に観光をあわせて行うものである場

 合には、その往復の旅費(その取引先の所在地等その業務を遂行する場所までの

 ものに限ります。)は、法人の業務の遂行上必要と認められるものとして、その

 海外渡航に際して支給する旅費の額から控除した残額につき、あん分計算を行う

 こととなります。

 

 
 ☆  今週のビジネス情報

  今回の大雨被害における中小企業・小規模事業者救済策

  7月5日からの大雨は、九州地方に大きな被害をもたらしています。福岡県朝倉

 市と朝倉郡東峰村、大分県日田市と中津市には災害救助法が適用されました。こ

 れを踏まえ、被災した中小企業・小規模事業者に対する救済対策が、経済産業省

 より発表された以下の5つの対策です。

 ① 特別相談窓口の設置

 特別相談窓口が設置されたのは、福岡県及び大分県の日本政策金融公庫、商工組

 合中央金庫、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会及

 びよろず支援拠点、並びに全国商店街振興組合連合会、中小企業基盤整備機構九

 州本部及び九州経済産業局です。

 ② 災害復旧貸付の実施
 
 今般の災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、福岡県及び大

 分県の日本政策金融公庫及び商工組合中央金庫が、運転資金又は設備資金を別枠

 の限度額で融資を行う災害復旧貸付が実施されています。

 ③ セーフティネット保証4号の適用
 
 福岡県及び大分県内の災害救助法が適用された各市町村において、今般の災害の

 影響により売上高等が減少している中小企業・小規模事業者を対象に、福岡県及

 び大分県の信用保証協会が一般保証とは別枠の限度額で融資額の100%を保証す

 るセーフティネット保証4号が適用されました。指定地域は追って官報に告示さ

 れる予定ですが、既に信用保証協会にて事前相談が開始されています。

 ④ 既往債務の返済条件緩和等の対応
  
 福岡県及び大分県の日本政策金融公庫、商工組合中央金庫及び信用保証会に対し、

 返済猶予等の既往債務の条件変更、貸出手続きの迅速化及び担保徴求の弾力化等

 について、被害を受けた中小企業・小規模事業者の実情に応じて対応するよう要

 請されました。

 ⑤ 小規模企業共済災害時貸付の適用

 災害救助法が適用された福岡県及び大分県内の各市町村において、被害を受けた

 小規模企業共済契約者に対し、中小企業基盤整備機構が原則として即日で低利で

 融資を行う災害時貸付を適用されました。

 

 

                               
  ☆  終わりに 

   水害に想う

  あれから5年、まさかこんなに早く同じことが起きようとは誰もが想像していな

 かったのではないでしょうか。

  しかし、よく考えれば毎年どこかで線状降水帯が発生していました。同じこと

 が起きても不思議ではなかったということかもしれません。悲惨な惨状を見るに

 つけ、これからどんな風に暮らしていけばいいのかと考えさせられます。自然と

 の共生とはいえ、爪痕のひどさにおののくばかりです。

  生まれ育った場所や永く生活した場所で一生を終わらせたいと願う人は多いは

 ずです。私もその一人です。しかし、自然の脅威が増す中で、どこで生活するの

 がよいのか、いや、するべきなのかについて考えなければいけない時代になった

 とつくづく感じます。

  都会に住めば安心という短絡的な議論ではなく、大自然の中で生活するとして

 も自然の脅威にある程度耐えられる安全な場所を選ぶ時代かもしれません。ふる

 さとや永く生活した場所を捨てるわけではありませんが、安心して暮らすという

 選択肢の中では故郷を離れざるを得ない選択もやむを得ない時代になったのでは

 ないでしょうか。

 

 ☆ ご縁をいただいた多くの皆さんに、

   雪崩の如く良きことが起こりますように!

 

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