e笑顔通信(^_^)

 Vol.370   4月24日号

 ☆  今週の一言(^o^)/  

   
 職場も、会社も、世界も

 変わるのは

 一人の思いから!

     By 小野英範 

 

  ☆  今週の税情報

  「事業の一部廃業の届出」

「問」

  個人事業で、サービス業と建設業を行っていますが、今年3月に建設業を

 廃業しました。廃業届は必要ですか?

「答」

  納税地を所轄する税務署長宛に「個人事業の開業・廃業等届出書」の提出

 が必要になります。

  居住者又は非居住者は、国内において新たに不動産所得、事業所得又は山

 林所得を生ずべき事業を開始し、又は当該事業に係る事務所、事業所その他

 これらに準ずるものを設け、若しくはこれらを移転し若しくは廃止した場合

 には、その旨を記載した「個人事業の開業・廃業等届出書」を、その事実が

 あった日から1ヶ月以内に、税務署長に提出しなければなりません。

  その届出書の記載にあたっては、「所得の種類」欄には、新たに開始した

 事業又は廃止した事業に係る所得の種類について、該当するものを○で囲み

 (事業所得を生ずべき事業を2以上(例えば、小売業と建設業など)行って

 いる者がその事業の全部を廃止する場合は「全部」を、その事業の一部を廃

 止する場合は「一部」を○で囲む。)、「一部」を○で囲んだ場合には、廃

 止する事業を括弧内に簡記します。

  本件、個人事業主でサービス業と建設業という2つの事業所得のうち、建設

 業を廃業する場合は、事業の一部廃業に該当するため、「個人事業の開業・

 廃業等届出書」の提出が必要になります。

 

 

 ☆  今週のビジネス情報

 

  「フィルム活用の新農法で高付加価値の野菜・果物を産む」

  土耕でもない、水耕でもない、第3の農業の普及に取り組んでいるのがメビ

 オール(神奈川県平塚市、森有一社長)だ。その農法は“フィルム耕”。もと

 もと医療用として開発を進めた膜やハイドロゲル(水を内部に含んだ物質)に

 関する技術を農業に転用し、フィルムの上で植物が生育させる独創的な手法で

 ある。「今流の言葉で言うと、シンギュラリティ事業。信念とする『現在はマ

 ジョリティーが、未来はマイノリティーが創る』にふさわしい事業に発展させ

 ていきたい」(森社長)と、フィルム耕による新時代の創造を目指している。

  同社は森社長が1995年に立ち上げた。森社長は日米の化学、医療機器メ

 ーカーなどに籍を置き、早稲田大学客員教授も務めた。その関係で、同社は早

 大も出資する大学発ベンチャーとして、設立時から10年間ほどは再生医療関

 連の事業を手がけてきた。その後、高額の開発費用や製造承認の問題などから、

 事業の照準を植物栽培関連に変更し今日に至る。再生医療事業で培った人体細

 胞機能を制御する技術は植物体の細胞機能の制御にも応用できると見極めて、

 大胆な方向転換を図った。

  フィルム上で植物を栽培するフィルム耕は、地面などの上に止水シート、養

 液を含んだ揚水布、独自開発のフィルムを積み重ねて、フィルムに植物の苗を

 植えると、根がフィルム表面に張り付き生育が進む仕組み。フィルムにはナノ

 サイズの穴がたくさん開けられており、養液から水と肥料を吸い上げる一方、

 菌やウイルスといった邪魔物は排除する。根を張った植物はフィルム内の水と

 肥料ですくすく育ち、農薬不要で、安全かつ栄養素たっぷりの作物ができあが

 る。トマト、キュウリ、メロン、レタスをはじめ多種多様な野菜・果物が、不

 毛の砂漠でも、あるいはコンクリートの上でも収穫可能になるというスグレモ

 ノだ。

  「最初は誰も、このフィルムを本気で採用することはなかった。日本が良質

 な土と水に恵まれた国で、農業界が保守的であることも普及を遅らせた」(森

 社長)。しかし、農業人口の超高齢化や、農業への新規参入組の増加から、次

 第にフィルム耕への関心が高まり、国内各地での導入が進む。東日本大震災の

 大津波で塩害に見舞われた被災地でもフィルム耕によるトマト栽培が始まった。

 さらに、中近東の砂漠地帯や、土壌汚染が懸念される中国・上海近郊をはじめ、

 海外での普及にも拍車がかかっている。

  この3月、サウジアラビアのサルマン国王が来日した際、日本・サウジの政

 府間で取り交わした経済協力プロジェクトの民間20案件に、フィルムトマト

 生産基地づくりが入っている。国内はもとより海外での急拡大も期待できる局

 面に差し掛かったようだ。森社長はハヤリのシンギュラリティ(人工知能が人

 間を凌駕し、社会の隅々にまで劇的な変化を引き起こす技術的特異点)を引き

 合いに出し、農業の大変革に意欲をみなぎらせている。

 

                               
  ☆  終わりに 

   旧暦で季節を区切った二十四節気では、4月20日頃から立夏までを「穀雨

 (こくう)」といいます。旧暦ではちょうど田畑の準備が整い、それに合わせて

 春の暖かい雨が降る頃。穀雨は百穀を潤す春雨です。穀雨が終われば夏も近づく

 八十八夜。野にも山にも若葉が茂る、すがすがしくてまぶしい季節がやって来ま

 すね。

 

 ☆ ご縁をいただいた多くの皆さんに、

   雪崩の如く良きことが起こりますように!

 

 Powered by
  みらい経営支援センター 小野英範税理士事務所   http://e-egao.biz/