売掛金が回収できない。

勘定科目の中で一番の曲者かもしれませんね。

売掛金は所得に対する納税を担保する科目です。

売掛金の反対勘定の多くは売上です。

売上は所得を増加させるわけですから、それを担保している売掛金が回収できないとなるとただ事ではありません。

例えば、材料を仕入れて加工して製品を作り納品しているわけです。

在庫だけの状態で処分するよりも状況は悪いわけです。

でも、時として回収できないことがあります。

さらに売掛金を貸し倒れとして処理したのにその貸し倒れ処理が時期を失していて、費用処理が認められないケースがあります。

なぜそんなことが起こるのか。

例えば、取引先が破産した場合、破産した決算期に50%の貸倒損失を計上しなければなりません。

それをしなかったばかりにそののちに費用処理しても認めてもらえません。

利益が出たから回収できない売掛金を処理しようと考えます。

でもよく考えてください。その売掛金の貸倒処理はその時でよかったんでしょうか。

まずは売掛金を回収する。回収のための請求書の控えや配達不能で返送された郵便物などをしっかり残しておく。

そんな努力をしたうえで貸し倒れとして処理する。

どうしても回収できないのなら、貸し倒れとして処理が認められるように回収の努力とその記録を残して、回収の可能性がないことを明らかにしておきましょう。