ビッグマックの値段、最近ちょっと話題ですよね。

アメリカでは約990円、日本では500円。

この差を見ると「日本はまだまだ安い」と思いたくなりますが、会計人としてはここで一度、数字の“中身”を見たくなるんです。

実は、日本が安いのではなく、円が弱いだけ。 購買力平価で計算すると、日米のビッグマックが同じ値段になる為替は1ドル=82円。

今の162円というレートは、円が本来の価値の半分まで評価されている状態です。 数字は嘘をつきませんが、時々“見かけ”で私たちを惑わせます。

しかも「こんなに安いならもっと買ってよ!」と言いたくなるのに、海外から日本に投資やビジネスが押し寄せるわけでもない。

観光客は来るけれど、企業は来ない。

実質金利はマイナス、日本の評価も低迷。 ドル換算の日本人の賃金は米国の半分以下で、 ビッグマックの値段にもその“労働の安さ”がしっかり反映されています。

そして円安は、家計にも静かに効いてきます。 輸入品は高くなり、生活必需品の値上げが続く。

GDPや税収が増えて見えるのも、円安で数字がふくらんでいるだけ。

会計の世界でいえば「名目値が膨らんでいるだけで、実質値はむしろ痩せている」状態です。

では、どうすればいいのか。 必要なのは、インフレ率並みの金利、そして金額ありきではない規制改革。

「予算を大きくすれば成長する」という発想から抜け出さない限り、円の価値はますます薄まってしまいます。

ビッグマック1個の値段くらべは、私たちが“数字の本当の意味”を見直すための小さなヒントです。

円安で膨らんだ名目の数字に惑わされず、 通貨の実力をしっかり見つめることが、数字に強い人への第一歩。

ハンバーガーはおいしく食べつつ、数字の味もじっくり噛みしめたいところです。