「破壊と創造」という言葉、少し物騒に聞こえるかもしれませんが、経済の世界ではむしろ“日常の営み”なんです。

ケインズが不況の処方箋を示したのに対し、シュンペーターは資本主義の本質を問いました。

彼が語った「創造的破壊」は、まさに資本主義の鼓動そのもの。 新しい技術が生まれれば、古いものは役割を終え、また新しい市場が広がっていく。 経済はこの循環で進化してきました。

たとえば履物。 草履が当たり前だった時代から、洋服の普及とともに靴へと主役が交代しました。

帯がベルトに変わったように、文化は残りつつも市場規模は大きく縮小した。

通信も同じです。固定電話から携帯、そしてスマホへ。 公衆電話は街の風景からほぼ消えました。

一方で、同じものを作り続けて生き残る企業もあります。

羊かん、カステラ、せんべいなど、100年・200年と続く老舗は、 “変わらない価値”を提供し続けることで市場に居場所を守ってきました。

破壊と創造の波の中でも、変わらないこと自体が強みになるケースですね。

そして、破壊と創造を最も体現してきた企業の代表がソニー。

テープレコーダーから始まり、テレビ、ビデオ、ウォークマン、パソコン、ゲーム機。 気づけば銀行や保険まで手がける企業へと変身し続けています。

まさに「破壊と創造の連続」を自ら実践してきた会社です。

会計人として思うのは、社会が変わるのは避けられないけれど、その波をどう捉えるかで企業の未来は決まるということ。

破壊を恐れるのではなく、創造の芽を見つけて育てられる企業こそ、生き残る力を持つのだと思います。

数字を見る私たちだからこそ、変化の兆しを早く察知し、企業の“次の一手”を考える視点を持ちたいですね。