今年の4月、国税庁は「取引相場のない株式に関する有識者会議」を設置し、評価方法の見直しに着手しました。

昭和39年の通達制定以来となる最大級の評価方法の見直しと聞いています。

この改正議論は、多くの中小企業オーナーにとって相続税・贈与税の負担増に直結する極めて重大な局面が予想されます。

この会議は、最初から「現状の評価額は圧縮されすぎている。だから上げるべきだ」という結論が先にあるような状況のようです。

特に我々税理士が永年活用してきた「類似業種批准価額」と「純資産価額」の極端な差が問題視されています。

相続税・贈与税の1株当たりの評価額は、同業者の株式の平均値である「類似業種批准価額」と自社の株価である「純資産価額」を折衷して算出する仕組みです。

「類似業種批准価額」については、そもそも税務の目的である「公平性・簡便性」を担保するために国が作り上げたものです。

それが今になって「低すぎるから不公平だ」というのは納得できないところですね。

そうはいっても改正は避けられそうもありません。

少なくとも今の相続税・贈与税の基準となる評価額から増加することは間違いないと思われます。

スケジュール的には令和9年度の税制改正に盛り込まれ、令和10年から実施というのが有力ではないかとの見方です。

いずれにしても議論の行方を注視しながら、今できる対策はできるだけ早く実行に移さなくてはなりませんね。